東京駅周辺で賃料バブル期並みの可能性
ニッセイ基礎研究所はこのほど、研究レポート「急上昇する東京のオフィス賃料―バブル超えの可能性を検討する」をまとめました。それによると、東京駅周辺の新築Aクラスビルは、バブル期に近い水準の成約が出る可能性を指摘。しかし、都心3区全体の大規模ビルについては、バブル期の水準にとどかないとしています。
レポートは、来年、東京駅周辺で竣工する「新丸の内ビルディング」の成約賃料が月・坪当たり6万円(共益費を含む)と、バブル期以来の最高水準となり、八重洲口側の「グラントウキョウ」で、5万円台の成約が出ているとみられる現況を報告。90年代初頭に大手町・丸の内地区で、新築大型ビルが賃料8万〜10万円で決まったとされるが、そうした状況が再来するかどうかを分析。
東京駅周辺の新築Aクラスビルについて、バブル期並み賃料での成約を予測した要因は、超大型新築オフィスビルの賃料変動率が大きいため。現在の賃料上昇の勢いが市場のトレンド以上に増幅する可能性に言及している。ただ、中期的な景気変動などを考慮すると、「瞬間風速的に一部テナントとの間でバブル期並みの賃料が実現する可能性がある、という程度であろう」と見ている。
都心3区の大規模ビルは、GDPが年7%成長を続ければ、2015年にバブル期の賃料水準に到達すると推計。だが、「成熟経済・人口減少時代に入った日本で、このような可能性は限りなくゼロに近い」と、バブル並みとなる可能性を否定した。また、賃貸オフィス市場の構造変化も指摘。先物需要や仮需要が発生したバブル期と比べ、現在は実需中心になったと分析している。