不動産の取引価格の義務付け
国土交通省は、不動産の取引価格の届け出を当事者に義務づける方向で本格検討に入ります。義務化の検討は2年ぶり。業者ら売り手優位の情報格差を是正して不動産市場の透明性を高め、都市部など一部で過熱感の出ている取引の監視強化につなげる狙いがあるとみられています。
義務化の再検討は、3月に閣議決定した規制改革・民間開放推進カ年計画に盛り込まれました。国交省は有識者らでつくる検討委員会を13日に設置。来年3月までに結論を出す方針です。義務化で合意すれば、来年の通常国会に地価公示法改正案など関連法案を提出する方向。
欧米やアジアの一部は不動産を「公共財産」ととらえ、取引価格の届け出を義務づけています。国交省も検討してきたが、2年前に「世論の理解が不十分」として見送った経緯があります。今回も「義務化は最終手段」として議論の前提にしないという。
同省は05年度から、公表を前提に宅地や住宅の買い手に任意で取得価格の報告を求めています。しかし、プライバシーや営業上の守秘などを理由に個人や業者の多くが拒否。文書による照会に回答した件数は、目標の半分の25%にとどまっています。