Top > 25賃貸契約書全日本不動産協会東京支部版 > 賃貸契約書の概要

最近において、賃貸借契約で、特に「敷金清算」をめぐるトラブルが急増し、社会問題化しつつあります。従前借主は、「なぜ、……」と思いながらも貸主側のいう通りに清算を承諾していたケースが多かったのですが、賃貸市場が借り手市場に移行するなかで、借主の意識が大きく変ってきています。

そのような中で、平成10年1月に新民事訴訟法の目玉の一つとして少額訴訟制度が創設・施行され借主には敷金清算の紛争を解決する強い後ろ盾ができました。
また、同年3月には、当時の建設省住宅局と(財)不動産適正取引推進機構から「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が発行され敷金清算に関する考え方特に「原状回復」の意味・定義等が示されました。

このような背景のなかで、借主は、貸主に対して賃借した部屋に損害を与えていないにもかかわらずリフォーム等の名目で敷金からその費用を差し引かれることには異議を申し立てるなど、不当な敷金清算には"泣き寝入りはしない"という姿勢になってきています。

また、どのような内容の賃貸借契約を締結するかは、原則としては私的自治の原則(契約自由の原則)ですし特約を付すことも可能ですが、消費者契約法では「一方的に消費者の利益を害する条項は無効」としています(消費者契約法第10条)。

ところで契約に関与する媒介業者は、借主に対して契約書の各条項を理解できるように説明することはもちろんのことですが、他方貸主に対して現在の賃貸市場を取り巻く状況を十分に説明して、紛争を招くような不当な特約条項はつけないようにアドバイスすることも必要です。
これまでややもすると見受けられた"とりあえず特約を付けるだけ付けておく"というようなことは避けなければなりません。

以上が、この賃貸借契約書の作成の背景としています。

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